スターオーシャン

~froever with you~

満月がほんの少しだけかけた夜の出来事だった。。

コンコン

ディアスの部屋のドアがノックされる。

コンコン

また。

 

ディアスは渋々と扉を開ける。

 

 

扉の向こうに立っていたのはクロード。
ディアスは慌てて扉を閉めようとしたがすでに遅し。
クロードは部屋の中に入っていた。

ぐいっとクロードはディアスの腕を引っ張る。
ディアスは思いがけないクロードの行動にバランスを崩した。

 

その隙を見てクロードの唇がディアスのそれに強引に重ねられる。

「!?」

突然、ディアスの足ががくっと折れた。
ディアスはその場に崩れ込んでしまった。

「…ディアス…」

 

クロードの口からディアスの口内に流し込まれた液体は…

 

 

ディアスは椅子に座らされていた。
その上にクロードが座っている。

「ディアス…。体。動かないだろ?」

そう、その液体は俗に言うしびれ薬。
首から下が言うことをきかない。

「ディアス…。声、聞かせてよ。…しゃべれるだろ?」

ディアスは以前クロードが誘ったときと同じように首を振る。
クロードの表情に冷たい何かが走った。

 

「ディアス…僕のこと、キライ?」

ふるふる

「スキ?」

こくこく

「じゃあ、口で言ってよ。僕のこと、スキだって。言って、ねぇ、ディアス」

ふるふる

「どうして?言ってくれなきゃわかんないよ…。」

…………

「僕なんて…もういらないの?」

ふるふるふるふるふる

「……嘘だ…。ディアスはもう、僕の事なんて愛してないんだ!
ディアスの方から僕に手、出したくせに…」

クロードの瞳からホロリと一筋の涙が零れる。
「ディアス…。あなたはもう僕の物だからね…。誰にもあげない…」
クロードは懐から小型のナイフを取り出す。

 

 

「僕ね…ディアスの髪の毛、大好き。空の色みたいで、すっごくキレイ…」
言いながらクロードは手に持っていたナイフでディアスの髪の毛を無造作に切り取った。
さらさらとその青い髪がクロードの指の隙間をすり抜ける。

 

「…ディアスの指も、綺麗だよね。長くて、細くて…」
ディアスの右手を手にとってクロードは微笑む。
「この手に触ってもらうの、すごく好きだったんだけどな…」
「――――っ!」
ディアスの顔が苦痛にゆがむ。
ディアスの右の人差し指が切り取られていた。

 

「……沢山キスしてくれたのにね…」
クロードは今まで自分がディアスにして貰っていたようにディアスに口付ける。
自分の舌を無理矢理押し込めて彼のそれを絡め取る。
…本当は、彼の方からして貰いたかったのだけれど。
唇を離す直前にクロードはディアスの下唇を強く噛んだ。
否。かみ切った。
血がつぅっとディアスの顎を伝う。
「この唇も、、僕だけの物…」
にやっとクロードは笑う

 

「ディアスの目も綺麗だよね。…朝焼けみたいに力強くて明るい…綺麗な赤…」
クロードはディアスの瞳に焦点を合わせる。
そしてそうっと手を延ばす。
「……僕にちょーだい…」
クロードは手にぐっと力を込めてディアスの右目をえぐり取った。
ころころと綺麗な赤がクロードの手のひらの上で踊る。
にっこりと満足そうにクロードは微笑んで眼球に軽く口づけた。
「綺麗だけど…血の色みたいだよね」

 

今度はクロードは自らの剣でディアスの左腕を切り落としていた。
だくだくとその切り口から血が流れ落ちている。
「ディアスの腕も、僕の物…v」
流れ落ちる血を舐めながらクロードは笑みを浮かべる。
ディアスは残っていた片方の目でクロードを見つめていた。

 

ディアスは断固として何も喋ろうとしない。
痛いの一言でも喋ってくれればいいのにとクロードは思う。
「ディアス…。どうして喋ってくれないの?僕…ディアスの声、大好きなのに」
クロードの頬が桜色に染まる。
「僕だけへの…特別な甘い声で‘愛してる’って言ってくれたのに…」
クロードは剣の切っ先でディアスの喉を裂く
「声だって…僕だけの物だもん」

 

クロードはディアスのズボンを剥がした。
勃ち上がって張りつめたディアスの物を見つめる。
「どおしたの、ディアス。こんなになってるよ?」
にこっと笑ってクロードはそれを銜えた。
ぴちゃぴちゃと、嫌な音を立てて舐める。嬉しそうな顔をして。

 

「ディアス…。あなたの全部は、僕の物だから…」

クロードはディアスを抱きしめた。

少し冷たくなった彼の体を…

力一杯

強く抱きしめていた。。。


次のページへ >

投稿日:2010-01-01 更新日:

-スターオーシャン
-,

Copyright© 桜星 , 2024 All Rights Reserved.