スターオーシャン

~froever with you~

クロードの異変に気付いた。

普段はいつもと変わらない

だが。

時々…

 

まったくちがう人物に見える

ただの錯覚なのか、、、それとも……

 

 

「で?一体何なんだよディアス、話って」
「…………」
「…あーーー、ったく調子狂うぜ。
クロードのことで話があるって言ってきたのはそっちだろ!?なんか言えってんだよ!」

ボーマンは煙草を取り出し火を付ける。
ディアスはテーブルを挟んだ向こう側で黙りこくっていた。

 

「クロードの様子が、変なんだ」
「は?」

ずっと口を噤んでいたディアスがやっと言葉を発する。
訳の解らない告白にボーマンは思わず情けない声をあげた。
しかし、ボーマンはしばらく考え込み、口を開いた。

「…一体どういうことだ?アンタがこんな事言うって事は…
ホントに何かあったのか?」

「………実はな……」

 

―――――――

 

 

「ふーん、ずいぶんとお前さんにしちゃらしくない発言だな」
「…だが、事実だ」
「んーーー、でも、そんなこと俺に言われてもなぁ~」

 

「あ、ディアスここにいたんだ」

『クロード?』

思いがけず扉の向こうから話題の中心人物が現れた。
クロードはにっこり微笑んでディアスに抱きつく。

「ディアスどおしたの?珍しいね。ボーマンさんと一緒にいるなんて」
「ああ、少し話があってな」
「ふぅ~~ん…」

不意にクロードは腕をディアスの首の後ろにまわしてキスをせがむ。
とたん、ボーマンが“ウォッホン”と、わざとらしい咳をした。

「クロード、俺はもう少しこいつと話があるから部屋に行っていろ」

 

「…うん、分かった……。必ず、来てね……」

クロードがそういうと、ふっと部屋に冷たい空気が流れた気がした。
クロードの顔が少し青白く見え、、、、

ボーマンはその表情をとらえ、背筋がぞっとした…

 

 

…パタン。。

 

 

クロードが部屋を出ていくと、空気が元に戻った。

 

「……最初は『クロードが積極的になった』とかいう只の惚気話かと思ったんだがな…」

ボーマンが真面目な表情をして顔と合わない台詞を吸っていた煙草の煙と共に吐く。
ディアスは相変わらず黙っていた。
ボーマンはまだ半分も吸っていない煙草をぐりぐりと灰皿に押しつけた。
灰皿には煙草が山のようになっていた。

 

「どうやら……ホント、らしいな…」

 

「……ああ」

 

 

「しっかし、、どうするつもりなんだ?」
「……………」

ディアスは口を開こうとしない。
どうすればいいかなんて
ディアスにもボーマンにも全く見当のつかないことだったから。

 

『霊………だな』

 

「??
ディアス、お前今なんか言ったか?」
「…いや?」

 

『だから、霊だっていっただろ?』

 

「???」
「…誰だ…」

 

『誰だとは酷いなぁ。創造神トライア様だよ』

 

「!!!!!!」

 

どこからともなく聞こえてきた謎の声の主は…

そう!我らがトライア様だったのだ!!(爆)

 

「…で、一体どういうことだ?」

何とも言えない気まずい雰囲気を壊したのはボーマンのこの一言だった。
すぐにトライア様らしき声がディアスとボーマンの頭に直接響いてくる(…オラクルだし?)

『さっきも言ったが、クロードは霊にとりつかれているんだ』

「霊…?」

『そうだ。クロードは…哀しい女の霊にとりつかれている』

 

トライア様の言うことによると、クロードはだいぶ前からその霊にとりつかれていたらしい。
その霊は若くして不憫な事故で亡くなった女性の霊なのだそうだ。

 

「不憫な…事故?」

『そうだ…。その女は…恋人に裏切られ、自殺したんだ…』

 

『ディアス、私からお前に、一つ忠告がある』
「…何だ」
『今日から一ヶ月間、クロードと口を聞くな』
「何ッ…」
『決してクロードと接触を持ってはいけない。もうあの霊の力は私の手ではどうにも出来ないからな』
「おいおいトライア様。一体そりゃどういうことなんだ?」

横でディアスとトライアのやり取りを聞いていた(?)ボーマンが口をつっこむ。
トライアは溜息をついた(…ような気がした)

 

『もし今一度、ディアスがクロードと接触するようなことがあれば確実にクロードは消える』

『あの霊が…クロードを殺すだろう…。幸せなお前達を憎んで…』

『いいか、決して口を聞くなよ…』

 

低い声で念を押してトライアの声はそれ以上聞こえてこなかった。。。


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投稿日:2010-01-01 更新日:

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