貴方には、もう会えないと思っていました…。
アイタイ
十賢者を倒してからもう二年も経つ。
僕は、留学したいと申し出てきたレナ、プリシス、レオンと共に地球にいた。
レナもプリシスもレオンも、今ではすっかり地球での生活になれて毎日充実した日々を過ごしている。僕は………。父さんのような人を目指して、努力している。
人は時々僕に「ミロキニアから飛ばされたあと、何をしていたんだ?」と、良く聞く。
僕は軽く笑って大したことはしていませんよ、とだけ答えていた。
…もう、思い出したくない…。
二年前のことを思い出すと…必ず思い出してしまうから……
大好きなあの人のことを…
きちんと自分の気持ちを伝えれば良かったと、二年も経った今でも度々思う。
もう二度と、会うことは叶わないだろうから。
未開惑星への干渉許可はそうそう降りない。
「ディ…アス……」
その名前を口にしただけで、僕の胸は高鳴る。
高鳴った胸は急に締め付けられてあまりの痛みに涙がこぼれ落ちる。
女々しい自分が情けなかった。いつまでたっても、あの人のことが忘れられない。
忘れようと心に誓ったのに……
―― そんな時、事件は急に起こった。
「クローードーーー!!」
レナが廊下の向こう側からこちらに走ってくる。…一体どうしたのだろう?
「クロード!聞いて。いまね、プリシスからメールがあったんだけど……」
プリシスからのメールの内容は……僕にとっては嬉しくもあり、辛くもあった。
オペラとエルネストが墜落した惑星へ…昔の仲間を共に………
その中には、もちろんディアスもいる……
僕とレナは今ミッション中。すぐには向かうことは出来ないから後から遅れて
その惑星エディフィスへと向かうことになった。
貴方に、言えなかった。
もう二度と会うこともないから、最後に言おうと思った。 僕の気持ち。
でも、 やっぱり言えなかった。
もう二度と会えないから、忘れようと思ってた。
でも、会える
また、貴方に…。
早く仕事が終わらないかと思う。
今度こそ、駄目で元々で伝えるんだ、僕の気持ち。
貴方にまた会える
早く アイタイ…